2月13日 口笛に感じ(LEDの)光が踊り モーターが回る音センサー

 技術者が設計に使う「ブレッドボード」に、音センサーを組み込み、LEDの点灯やモーター駆動ができる電子回路を製作した。「(ソルダーレス)ブレッドボード」とは、各種電子部品やジャンパ線を差し込むだけで電子回路を組むことの出来る、はんだ付けが不要な、実験や評価や試作をするための基板のことである。電子回路を容易に組み換えたり、回路図を見ながら再組み立てしたり、また、今後の科学教室内での再利用も鑑み、初の導入となった。おそらく子供向けでは、初の試みと思われる。

 回路は、コンデンサーマイクと2つのトランジスタを用いて、LED、ミニ電球および模型用小型モーターへの電圧を制御するものである。電気抵抗の読み方や、電界コンデンサーやLEDの足の極性の話などを加えながら、組み立てた。これまで学習したことのある子供から、LEDのアノードやカソード、トランジスタのエミッタ・コレクタ・ベースなどを、挙手して説明する場面もあった。
 
 モーターの先には、回転の確認を容易にするための色つき円盤を取り付けた。これを羽根車のように折り曲げて、扇風機のようにして遊ぶ子供や、駆動モーターによる騒音を、マイクに近づけ、一度音を鳴らすとモーターが回り続けることを発見して遊ぶ子供などが表れた(いわゆるメモリー回路の基本概念である。子供の自発的創造はすばらしい)。
 ブレッドボードを用いることで、子供の自発的な「創意工夫」の活発化が電子回路においても容易になることであろう。基礎から応用への実践的取り組みを通じて、子供の科学する(自分の目で試行錯誤する)土壌を養っていきたい。