5月16日 長島中部小学校 こども科学教室 ばね秤つくり

 9日に大成公民館で行ったばね秤つくりと同様の内容を、長島中部小学校の「和く輪くウィークエンド」の中のこども科学教室として行った。

 今回の特徴は、ばねの変形が通常の金属ののびと比べて大きい理由を、準備した大型のばねの変形を見ながら、長いはり金のねじりによることを説明した。
 日ごろの授業に比べ、高度で量も多い説明に、集中が続かないこどもも多いことから、塑性変形させて自由状態から直線的な変形を持つばね秤を制作するのみとした。

 桑名市の大成公民館と社会福祉会館で実施中の科学教室と比較して、単発での参加者を対象とする必要がり、教える側の難しさも感じた。来年度は、改善を図りたいと思います。

 なお、参加いただいた保護者の方には、改善提案も頂き、支援いただいたことに感謝を申し上げます。今後も、参加いただけると幸いです。

5月9日 桑名市大成公民館 こども科学教室 ばね秤つくり

 ばね秤の制作と実験とを通して、以下の学習を行った。
1.金属の弾性と塑性
 金属のばねは、ゴムのように力を加えるとのび、力を除くと元に戻る。これを弾性変形という。
 弾性変形する性質を利用して、ばね秤を制作する。

2.ひっぱりばねを利用したばね秤の制作
 ひっぱりばねと、各自で作った牛乳パックによるフレームを用いて、簡単なばね秤を制作した。フレームに目盛をつけることで、ばねののび量から作用する力を容易に確認することができる。

3.ばねののび特性の確認と、ばね秤の改良
 自作したばね秤に、既知の異なる質量の3つの重り(水を入れたペットボトルを利用)を取り付け、のび量と荷重の関係をグラフ上で示した。直線近似すると、のび量が0となるところで、荷重が0とならないことがわかった。
 上記は、自由状態(初期状態)のひっぱりばねのばね部が互いに接触していることによる。そのため、ばねに過大な荷重を負荷し、自由状態でばね部にすきまができるようにした。力を除いても元に戻らない変形を塑性変形ということを説明した。自由状態でもばね部にすきまを設けることで、ばねの変形特性が、のび量0から直線的に変化することを実測で確認した。

4.力の伝達の実験
 一つの棒(サランラップの芯棒)の両端をばね秤でつるし、その棒の中央に重りをとりつけると、2つのばねののびは、等しくなることを確認した。
 さらに、中央の重りを、端方向へ全長の1/4移動させてつるすと、2つのばねののびは、1:3になることを確認した。これはモーメントの釣り合いで説明でき、前回学習したてこの原理も、その一例であることを説明した。

 4については、時間がなく、先生が代表で実験しただけであり、道具を参加者へ配布し、家庭での創意工夫を促した。「弾性」と「塑性」や、「モーメント」の言葉が、こども達もなんとなく使えるようになってきた。今後も、力とモーメントの学習を意図した教室を繰り返し、概念の理解を深めたい。