10月10日 ビリビリ虫の運動研究

 昆虫のようなロボット、ビリビリ虫を製作した。プラスチックの板による4つの足と、モーターをもつ。モーターの軸には、ゴム管が付けられており、回転で生じる遠心力が、ビリビリ虫全体を揺すり、跳ね回るような動作をさせる。この時、4つの足の曲げ剛性の非等方性から、特定方向への振動に変換され、ほぼ一定の方向へ移動していく。これは小さな部品の整列・供給に用いられるパーツフィーダーと同じ原理である。
 インフルエンザの流行のため、参加者が少なかったが、スムーズに製作が進み、製作した昆虫ロボットで相撲をして楽しんだ。

6月6日 ドレミファ発信器作り

 みのサイエンスボランティアの宮島会長と前田先生による「ドレミファ発信器」作りを行った。

<午前:桑名市社会福祉会館>

 回路図に加え、完成時の基板の写真を配布し、製作を開始した。タイマーIC555を用い、外部抵抗の大きさに応じてスピーカからの発生音の周波数が変化する回路である。はんだ付けに慣れていない生徒には、その指導も行いつつ、製作を進めた。
 製作が進むにつれ、はんだ付けも上達。また不慣れな被覆コードの皮むきも、何とかこなせるようになった。配線ミスやスピーカ不良のトラブルも克服し、全参加者が無事に完成に至った。
 外部抵抗として、自分たちの体を用いる、すなわち外部抵抗接続用の2つの端子を両手でそれぞれ持つと、人体の抵抗で音が発生することを確認した。濡れたスポンジや各種導電性の物体でも音程が変わることを興味深く試した。また、黒鉛が入っている黒色の画用紙を用いると、押さえる位置を変えると音の高さが変わり、ピアノのような雰囲気になる。抵抗の基本特性(長いと抵抗が増す)ことも体感した。

 応用例として、安藤先生より水位に応じて音の周波数が変わるようにした回路の実演を行った。百聞は一見に如かずと、子どもたちは食い入って見つめた。センサーが設置された水筒に水を注いていくと、音程が変化し、水位の変化を耳でしることができた。お風呂の水位検知などへの応用例を紹介した。



<午後:川越こども科学教室@川越町中央公民館>

 桑名と同様の教室を開催した。ほぼ全員がはんだ付け初体験のため、はんだ付けの練習から開始した。子供たちはびくびくしながらのスタートであったが、慣れてくるともう少しやりたいと言い出す子も多かった。その後、被覆コードの皮むきの練習をしたが、こちらはなかなか難しいようであった。
 その後、回路の製作を開始。はんだ付けする基板の表裏に、ICの足の番号を記させ、足の番号と接合する部品を一つづつ説明しながら行ったところ、非常にスムーズに製作が進んだ。
 一人配線ミスがあったものの無事直り、こちらも全員ドレミファ発信器が完成した。予想以上に簡単に電子回路ができたようで、興味深く楽しんでいた。

 今回の電子回路は、普通に作れば普通に働く。この回路を応用した例を考案し、創意工夫に自らチャレンジする姿勢を育みたい。そのためにも、各所の発明展に子供たちの作品を出品していきたい。子供自身のみではなく、保護者各位のご支援も必須であり、ご理解を頂けると幸いです。

5月16日 長島中部小学校 こども科学教室 ばね秤つくり

 9日に大成公民館で行ったばね秤つくりと同様の内容を、長島中部小学校の「和く輪くウィークエンド」の中のこども科学教室として行った。

 今回の特徴は、ばねの変形が通常の金属ののびと比べて大きい理由を、準備した大型のばねの変形を見ながら、長いはり金のねじりによることを説明した。
 日ごろの授業に比べ、高度で量も多い説明に、集中が続かないこどもも多いことから、塑性変形させて自由状態から直線的な変形を持つばね秤を制作するのみとした。

 桑名市の大成公民館と社会福祉会館で実施中の科学教室と比較して、単発での参加者を対象とする必要がり、教える側の難しさも感じた。来年度は、改善を図りたいと思います。

 なお、参加いただいた保護者の方には、改善提案も頂き、支援いただいたことに感謝を申し上げます。今後も、参加いただけると幸いです。

5月9日 桑名市大成公民館 こども科学教室 ばね秤つくり

 ばね秤の制作と実験とを通して、以下の学習を行った。
1.金属の弾性と塑性
 金属のばねは、ゴムのように力を加えるとのび、力を除くと元に戻る。これを弾性変形という。
 弾性変形する性質を利用して、ばね秤を制作する。

2.ひっぱりばねを利用したばね秤の制作
 ひっぱりばねと、各自で作った牛乳パックによるフレームを用いて、簡単なばね秤を制作した。フレームに目盛をつけることで、ばねののび量から作用する力を容易に確認することができる。

3.ばねののび特性の確認と、ばね秤の改良
 自作したばね秤に、既知の異なる質量の3つの重り(水を入れたペットボトルを利用)を取り付け、のび量と荷重の関係をグラフ上で示した。直線近似すると、のび量が0となるところで、荷重が0とならないことがわかった。
 上記は、自由状態(初期状態)のひっぱりばねのばね部が互いに接触していることによる。そのため、ばねに過大な荷重を負荷し、自由状態でばね部にすきまができるようにした。力を除いても元に戻らない変形を塑性変形ということを説明した。自由状態でもばね部にすきまを設けることで、ばねの変形特性が、のび量0から直線的に変化することを実測で確認した。

4.力の伝達の実験
 一つの棒(サランラップの芯棒)の両端をばね秤でつるし、その棒の中央に重りをとりつけると、2つのばねののびは、等しくなることを確認した。
 さらに、中央の重りを、端方向へ全長の1/4移動させてつるすと、2つのばねののびは、1:3になることを確認した。これはモーメントの釣り合いで説明でき、前回学習したてこの原理も、その一例であることを説明した。

 4については、時間がなく、先生が代表で実験しただけであり、道具を参加者へ配布し、家庭での創意工夫を促した。「弾性」と「塑性」や、「モーメント」の言葉が、こども達もなんとなく使えるようになってきた。今後も、力とモーメントの学習を意図した教室を繰り返し、概念の理解を深めたい。

4月25日 社会福祉会館 こども科学教室(竿秤2、ラムネ作り2)

 てこの原理の更なる習得に向けて、竿秤を再度製作した。
前回は、予定数を超えての参加者があり、十分な材料が無かったため、再度、完成度を高めた竿秤作りにチャレンジした。
 支点、力点および作用点の意味、支点周りのモーメントの釣り合い(左右のモーメントの釣り合い)について、理解が深まったことであろう。




 加えて前回に引き続きラムネ作りを行った。炭酸の発生には、重曹(炭酸水素ナトリウム)とクエン酸とが必要であることを、再度説明した。発生した炭酸ガスの力でビー玉がビンに押し付けられ、蓋がしまることをより理解できたことであろう。

 次回、5月9日(大成公民館)では、バネ秤を用いて、てこの原理は、回転運動の基礎をなす重要な概念であることを伝える予定である。力とモーメントの両者の釣り合いが、剛体運動では必ず行われていることを垣間見ることとしたい。参加者の方は、切り開いた牛乳パックに加え、1~1.5リットルの空きペットボトルを持参頂けるとありがたい。共に複数準備できる方は、ご協力をお願いします。

4月18日 長島中部小学校 竿秤の研究からラムネつくり

長島中部小学校 和く輪くウィークエンドの一講座として、こども科学教室を開催した。

  まず「江戸時代の竿秤」を紹介。左・右のモーメントが同じになるように竿を釣り合わせ(バランスさせ)、錘り(おもり)と支点の距離を変えることで、物の重さが計れることを体験した。

 重さが約1gの1円玉を1,2,3.....個と皿にのせ、竿が水平に釣り合うように錘りを移動、その吊り下げ位置に「1、2,3g....」と目盛をつけ、竿秤を完成させた。


 自作竿秤で重曹、クエン酸、砂糖を計量、水に溶かして炭酸飲料「ラムネ作り」。ここで一番難かしいのは瓶にクスリ注入と同時にドッと吹きだす二酸化炭素の圧力でビー玉を瓶口に押しつけ栓をする仕事。この要領は、①クエン酸以外の材料を水に溶かして瓶に入れ、②クエン酸をすばやく入れると同時に、手のひらか親指で瓶口をふさぎ、さかさまにする。③すると重力(地球の引力)でビー玉が下(瓶の口)に落ち、更に泡の圧力で瓶口に押し付けられ、ラムネがこぼれなくなる。④そして瓶の口を押し開けて一口ずつ飲むラムネの味は格別。ふだん見向きもしない「竿秤」に子供らが注目し始めた。

 写真(黒板)の算数の計算は坂口先生提案「てこの原理の計算」で、5ミリ間隔で1、2,3....gと竿にメモリを刻もうと提案されたが、実際やってみると、各人の支点位置の選び方の違いや竿の材質ムラで、参加者平均して「5~9mm間隔で1グラム毎」のメモリがついた。でも、この感度はすこぶる良好だ。こんな方法で簡単に精密「竿ばかり」が作れるとわかり、また、付けたメモリが「てこの原理の算数計算」とかなり良くマッチすると気付き、科学への興味・関心が倍増した。今後はメモリ板を回転式に改良させたり、支点位置を変化させるようにして自発研究させようかと考えている。

4月11日 桑名市 大成公民館 こども科学教室(てこの原理,竿秤)

てこの原理を安藤先生から学び、 こども参加者30名に同伴のお母さん、お父さんも参加して小型の竿秤を製作。これを使ってラムネつくり、クエン酸や重曹を正しく測り調合、うまく出来た子は大満足。”やれば出来る”ことを体験

2009年3月21日 3路式スイッチ回路つくり


 佐藤先生の発案で「3路式スイッチ回路」作りを行った。
 これは一個の電灯を2ケ所から点滅(オン・オフ)する回路で、たとえば階段の下のスイッチで電灯を点け、階上に着いたらそこにあるスイッチで消すような場合にとても便利。
 階段の絵と電気回路を描いた紙の上に、安全ピン・ビス・ナットで自作したスイッチを2ケ付けるのだが、始めはスイッチの接点が不安定で困った。でも直ぐ創意工夫し改良、スイッチ2ケの順次オン・オフで発光ダイオードが点滅する様子を楽しんだ。
 不思議さがいっぱいの家庭の電気器具も、このようにモデル回路を作って手を動かして学ぶと、どんな原理で働くかがわかってきて実に楽しい。これからもいろいろな電子回路が組みたい。

 今回の製作は5月に実施する「3・4路スイッチ回路」の練習台。次回は どこまで応用範囲が広がるか お楽しみに。
 また、こんなことに応用できるよ、というアイデアを出してほしい。

(参考)製作費は今回 300円、5月の製作は700円の予定。
新年度の*年間継続会員希望者は 早めに申し込みなさい。そろそろ満員になるよ。
*「継続は力なり」はホントなのだ。

2009年2月7日 ホバークラフト工作

中世古先生によるホバークラフト工作
2009年2月7日 桑名市社会福祉会館にて

2つのプロペラをモータで動かし、ホバークラフトを作りました。ビニール袋のスカートとスチロールのプレートで本体を作り、モーターと電池ボックスの結線ではハンダコテも使いました。

三重サイエンスボランティアの会のブログ開始

以下の目的で、ブログを始めます。
1.科学教室の活動のPR
2.生徒への連絡の補助

会長 安藤久夫

こども科学教室の申込について:
 Email: mie.science.volunteer@gmail.com
Tel/Fax: 0594-23-7126 (代表:安藤久夫)
参加費用: 
10回分6000円@継続会員 
(飛び入り参加者は一回につき300円~700円[内容依存]、事前に連絡すべし)