ばね秤の制作と実験とを通して、以下の学習を行った。
1.金属の弾性と塑性
金属のばねは、ゴムのように力を加えるとのび、力を除くと元に戻る。これを弾性変形という。
弾性変形する性質を利用して、ばね秤を制作する。
2.ひっぱりばねを利用したばね秤の制作
ひっぱりばねと、各自で作った牛乳パックによるフレームを用いて、簡単なばね秤を制作した。フレームに目盛をつけることで、ばねののび量から作用する力を容易に確認することができる。
3.ばねののび特性の確認と、ばね秤の改良
自作したばね秤に、既知の異なる質量の3つの重り(水を入れたペットボトルを利用)を取り付け、のび量と荷重の関係をグラフ上で示した。直線近似すると、のび量が0となるところで、荷重が0とならないことがわかった。
上記は、自由状態(初期状態)のひっぱりばねのばね部が互いに接触していることによる。そのため、ばねに過大な荷重を負荷し、自由状態でばね部にすきまができるようにした。力を除いても元に戻らない変形を塑性変形ということを説明した。自由状態でもばね部にすきまを設けることで、ばねの変形特性が、のび量0から直線的に変化することを実測で確認した。
4.力の伝達の実験
一つの棒(サランラップの芯棒)の両端をばね秤でつるし、その棒の中央に重りをとりつけると、2つのばねののびは、等しくなることを確認した。
さらに、中央の重りを、端方向へ全長の1/4移動させてつるすと、2つのばねののびは、1:3になることを確認した。これはモーメントの釣り合いで説明でき、前回学習したてこの原理も、その一例であることを説明した。
4については、時間がなく、先生が代表で実験しただけであり、道具を参加者へ配布し、家庭での創意工夫を促した。「弾性」と「塑性」や、「モーメント」の言葉が、こども達もなんとなく使えるようになってきた。今後も、力とモーメントの学習を意図した教室を繰り返し、概念の理解を深めたい。
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